この記事で解決できる悩み
・「経営企画」ってどんな仕事をするの?
・「経営企画」でどんな人が向いている?
・「経営企画」で働きたいけど必要なスキルは?
- 筆者は現在、売上約600億円の一部上場企業の経営企画職として働いております
- 経営企画の実務経験をもとに経営企画の「役割」「仕事内容」について解説します
この記事で解説する『経営企画の役割/仕事、役立つスキルや向いている人』を読めば、経営企画の「企業参謀」としての役割をはじめ、経営企画に向いている人、経営企画になりやすい人の特徴を詳しく知ることができますよ!
1.経営企画の役割とは?
会社によって異なりますが、経営企画は「企業参謀」としての役割を担っており、トップの意思決定をサポートするために存在しています。
トップの意思決定をサポートするために、会社内外の「事実や課題を見える化」し、「事実や課題からどのような示唆が得られ対策を講じられるか」を整理・提供します。
この「企業参謀」としての役割が果たせている経営企画部門は非常に優秀といえます。
2.経営企画の主な仕事は?
筆者の経験上、経営企画の主な仕事は下記4点です。
(※会社によって異なります)
①中期経営計画の進捗管理
②投資案件の管理
③取締役/執行役員会の事務局
④特命プロジェクトの推進
それぞれ解説します。
①中期経営計画の進捗管理
会社には経営理念やビジョンがありますね。
しかし、あまりにも抽象度が高いため、むこう3年間の成長計画を立てたりします。
それが「中期経営計画」になります。
「中期経営計画の進捗管理」としては以下のような指標を管理します。
- 売上
- 営業利益
- EBITDA
- ROE
これらが3年後どうなっているかを計画し、しっかり到達するように経営陣や事業部との橋渡しをおこないます。
②投資案件の管理
会社はさらなる成長のため新規事業をはじめたり、既存事業への継続投資を行ったりします。
その投資額や投資目的が妥当かどうかを精査するのも、経営企画の業務の一つです。
③取締役会/執行役員会の事務局
「取締役会」と「執行役員会」を円滑に遂行する役割があります。
「取締役会」は株主から選任された「取締役」が参加する意思決定機関になります。
「執行役員会」は会社の役員(取締役や執行役員)が、会社の重要議題について議論する会議です。
そのため、社内外の取締役との事務連絡、議題の調整、会議室やスケジュールの設定などをおこないます。
「取締役会」と「執行役員会」の違い
「社外の人が会議体に加わるかどうか」という違いです。
「取締役会」では、昨今コーポレートガバナンス(不正がないよう企業を監督する仕組み)の観点から「社外取締役」を一定人数とりいれたりします。
一方で「執行役員会」は会社内の役員(取締役や執行役員など)で構成されます。
④特命プロジェクトの推進
一般的には「M&Aの実行支援」を行ったりします。
一つの事業部では完結しない案件や、秘匿性の高い(会社の戦略がばれちゃいけないような)案件の場合、経営企画が全体のプロジェクトを推進する立場として参画します。
3.経営企画の「やりがい」「厳しさ」
筆者が実務をする中で感じた「やりがい」「厳しさ」についてご紹介します。
経営企画の「やりがい」
経営企画の「やりがい」として以下のようなものがあります。
- 中期経営計画の策定支援など全社方針に携わることができる
- 経営陣や優秀な方々と仕事ができる
筆者は入社したばかりの時に与えられた仕事が、中期経営計画の資料作成支援でした。
こんな入社したばかりのヒヨッコにこんなの作らせていいの?
とも思いましたが、今思えば非常に良い経験をさせてもらいました。
また、経営企画は「経理財務に強い」、「語学が堪能」、「事業で成果をあげている」などその分野に精通したが人が集まっている集団です。
彼らから学べることは多く、成長スピードもはやくなります。
経営企画の「厳しさ」
次は「厳しさ」です。
- 事業部(現場)との調整の難しさ
- 抽象度の高い問題について考えぬく
経営企画としては全社的な視点をもって中期経営計画の数値を達成するように動きます。
そのため、個別の事業単位で売上や利益をあげようと動く現場に対し、時には厳しい意見や調整をするよう働きかけます。
これらの調整などには納得してもらうための十分な説明や、コミュニケーションが必要になり、なかなかタフな仕事といえます。
また、経営企画として、ビジョンや中期経営計画など中長期的な方針案を作成したりします。
その際かなり抽象度の高いテーマについて頭を振り絞って考え、言語化し、プレゼン資料にすることが求められます。
「こんなんわかんねえよ」と投げ出したくなることもありますが、最後まで考えぬく力が求められます。
4.経営企画の仕事に必要なスキル・資格とは
以下の記事で詳細に解説していますので参考にしてくださいね!
5.経営企画に向いている人
筆者が日々接する経営企画メンバーの特徴を踏まえ、経営企画に向いている人について解説します。
経営企画に向いている人の特徴は次の3つです。
- 考えることが好きな人
- 事務処理能力が高い人
- コミュニケーション能力が高い人
それぞれ解説していきます!
考えることが好きな人
考えることが好きな人は非常に向いています。
「経営企画」という名前だけあって、正解のない「問い」について考えることが多いからです。
考えることは2つに分解できます。
- 広く考えること:どうやったらできるか?
- 深く考えること:なぜそうなのか?
これら2つを毎日考えることができる人は間違いなく向いてますよ!
一方でルーティン業務が好きで、ずっと同じようなことをやりたい人は向かないです。
事務処理能力が高い人
事務処理能力が高い人も向いています。
「経営企画」というと花形部署のイメージを持つ方もいますが、実態は地味なことをやることも多いです。
特に筆者のような下っ端は、次のような業務がメインになります。
- ワードを用いた議事録作成
- エクエルを用いたグラフ作成
- パワポを用いたプレゼン資料作成
これらを簡単にこなせる人はスキル的に向いているといえます。
コミュニケーション能力が高い人
コミュニケーション能力が高い人も向いています。
この記事の冒頭で、経営企画は「企業参謀」として「事実や課題」を浮き彫りにするのが役割といいました。
そのため、事業部の方々と良好な関係性を築き、実態を把握できるだけのコミュニケーション能力が求められます。
6.未経験から経営企画になる人・採用されやすい人の特
これまで経営企画に役立つスキル、向いてる人について解説してきました。
この章では「筆者の経験」や「会社メンバー」の情報をもとに「経営企画になる人・採用されいやすい人の特徴」を解説します。
「経営企画になる人・採用されいやすい人の特徴の特徴」は以下の4つです。
①経理/財務の経験者
②事業企画経験者
③英語力が高い人
④経営コンサルファーム出身者
それぞれ解説していきます。
①経理/財務の経験者
筆者の会社でも財務経理出身者は多いです。
経営企画は「中期経営計画の進捗管理」も業務の一つです。
そのため、財務会計に強い経理・財務の経験者が多いのも特徴です。
②事業企画経験者
事業部で成果をあげた人が「経営企画」に異動するケースもあります。
頭でっかちではなく「売上をしっかりつくった人」も必要な人材として採用されるケースがあります。
③英語力が高い人
英語力が高い人が多いのも特徴です。
実際に筆者の会社でも次のような方がいます。
- 帰国子女
- 海外大学4年卒業者
- TOEIC800点以上
ちなみに筆者はTOEIC670点の雑魚です。笑
グローバル企業では必須になりますので注意が必要です!
④経営コンサルファーム出身者
経営コンサルファーム出身も採用される可能性が高いです。
なぜなら、コンサルファームでは「中期経営計画の策定」「財務シミュレーションの作成」などを行うため業務の親和性が高いからです。
ちなみに筆者は経営コンサルファーム出身だったことから採用されました。
コンサルファームに中途入社するための記事は以下に書いてます。参考までにどうぞ。
7.経営企画について学べるおすすめ本
「経営企画」について学べる本は、次の記事で解説していますので参考にしてください!
参考記事
⇒「経営企画になるためのオススメ本10選」(準備中)
8.まとめ
最後に重要ポイントを整理します。
・経営企画は「企業参謀」としての役割
・経営企画に向いている人は「考えることが好きな人」
・経営企画になる人の特徴は「財務・経理」「コンサルファーム」出身者が多い
経営企画は一般的に花形部署といわれています。
一方で、会議体の調整や議事録作成など地味な仕事も多いです。
しかし、会社の「企業参謀」としてトップの意思決定をサポートできるという醍醐味があります。筆者自身は本当にこの仕事ができて幸せだと思います。
「経営企画」を目指している方、ぜひ頑張ってくださいね!
応援してますよ!
では。